モクレンは大きな舅定をしないで、余分な枝を軽く切るだけにします。
冬の間に枝を剪定すると、せっかくできた蕾を切りおとしてしまうからです。
モクレンの仲間のコブシ、ハクモクレンなどもおなじく、花芽分化は新しい枝に5月中下旬頃におこなわれるものです。
その後夏の間に充実しながら、秋には大きい蕾となって、翌年の早春に開花するわけです。
花つきをよくするためには、6月以後から花が開くまでの間は、とくに邪魔になる枝以外は切らないことです。
冬の1~2月の勢定では、余分なひごばえ、こみ枝などを切るにとどめ、樹形を整える剪定は花が咲き終ったらすぐにやることです。
この時期より遅くなると新芽がのびはじめ、剪定することによって、樹勢を弱める結果になり、その後の生育がよくありません。
モクレン類は樹齢がたつにつれて移植がむずかしくなります。
モクレンは3~4メートルの高さで株立ちになり、ハクモクレン、サラサモクレン、コブシは大木になるので、はじめから植え場所をきめて植えることです。
大きくなって植えかえる事情が生じたときは、11~2月の間に根回しをしておくと、一年後には細根が多くでて、移植がらくにできます。
植え場所は肥沃な適湿地で、日当りのよいところをえらびます。
大橋直久(マナー講師)