ヘソの緒のあつかい

ヘソの緒は、胎児のヘソと胎盤をつないでいたもので、内部には動脈や静脈が通じていて、胎盤を介して母体の血液から酸素や栄養物を胎児におくり、また、胎児の体内の不要物や炭酸ガスを母体血液にうつします。

まさに赤ん坊にとっては、命綱だったといってよく、胎児の娩出後に切られるのです。

したがって"ヘソの緒切ってから"というセリフは、生まれでてからこのかた、ということになるのであって、残ったヘソの緒は、やがて脱落します。

このような性質のものですから、その脱落したヘソの緒が、たいせつにされ、時には一種の護符と考えられたりするのも当然です。

紙につつんで水引をかけ、姓名、出生年月日、父母の名をかき、子どもが大きくなるまで神棚や仏壇、タンスのなかなどに、保存しておくのは昔からのしきたりで、戦場にいくとき身につけさせたり、嫁入りにもたせたりもしたといいます。

大橋直久(マナー講師)

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このページは、-が2017年8月25日 14:04に書いたブログ記事です。

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