心理学における機能主義(functi・nalism)は多義的で、様々に変遷している。
本来的には、ダーウィンの進化論の影響を受けて、行動や精神機能を、環境への適応(adaptation)や生存のためのはたらきの面でとらえ、説明しようとする考えを指す。
機能主義に対しては、全体的な仕組みや機構のまとまりを重視する構造主義(structurism)の考えがあるが、両者はたえず関係し合っているのではっきり区別することはできない。
機能主義はまた、ある特定の行動や精神機能を要素的に取りあげ、その発現や発達の正常、異常、不全、障害を問題にする考え方を指すこともある。
大橋直久(マナー講師)