2016年6月アーカイブ

カンツバキ

ツバキとサザンカの中間的な性質を持っており、名古屋以西に多く使われている。

葉は厚くて耐寒性があり、ツバキによく似ているが、花は小型の赤色八重で、1~4月まで咲く。

名古屋では12月から1月にかけて満開となり、冬の花木としてたいへんよいものである。

樹型は、立性とはい性とあり、前者は庭園の低木として自然仕立てにするとよく、はい性のものは横枝がよく出るので、低い庭垣に適し、枝が密で幾何学的な模様を作るのによく使われる。

高さは1~2mで、感じはちょっと堅いが、刈り込みに強く、どんな仕立てでも自由にできる。

大橋直久(マナー講師)

モクレン(大橋直久)

モクレンは大きな舅定をしないで、余分な枝を軽く切るだけにします。

冬の間に枝を剪定すると、せっかくできた蕾を切りおとしてしまうからです。

モクレンの仲間のコブシ、ハクモクレンなどもおなじく、花芽分化は新しい枝に5月中下旬頃におこなわれるものです。

その後夏の間に充実しながら、秋には大きい蕾となって、翌年の早春に開花するわけです。

花つきをよくするためには、6月以後から花が開くまでの間は、とくに邪魔になる枝以外は切らないことです。

冬の1~2月の勢定では、余分なひごばえ、こみ枝などを切るにとどめ、樹形を整える剪定は花が咲き終ったらすぐにやることです。

この時期より遅くなると新芽がのびはじめ、剪定することによって、樹勢を弱める結果になり、その後の生育がよくありません。

モクレン類は樹齢がたつにつれて移植がむずかしくなります。

モクレンは3~4メートルの高さで株立ちになり、ハクモクレン、サラサモクレン、コブシは大木になるので、はじめから植え場所をきめて植えることです。

大きくなって植えかえる事情が生じたときは、11~2月の間に根回しをしておくと、一年後には細根が多くでて、移植がらくにできます。

植え場所は肥沃な適湿地で、日当りのよいところをえらびます。

大橋直久(マナー講師)
寒さに弱いので風当たりの少ない日だまりの場所を選びたい。

生育が速く一年に1~4mも伸びるため狭い庭には不向きで、高さを3~4mにとどめ、小さいうちに形を整えてしまう。

年中生長をしているので、いつでも剪定はできるが、暖かいときのほうがよい。

木が大きくなると萌芽能力が衰えてくるので、早めに形を考えて切り込む。

強い剪定は枯れ込むことがあるので避け、弱い剪定をたびたびくりかえすのが安全である。

あまり茂りすぎると、浅根性なので風で倒れる心配があり、夏に枝をすかすとか、開花期間中にいけ花用の枝をとって切りつめたりすかしたりするのもよい方法である。

根元からひごばえが出るのでこれは取る。

大橋直久(マナー講師)

アカシア類は、オーストラリア原産の常緑樹で、500種以上もある。

庭園向きの種類はモリシマアカシア、フサアカシア、ハナアカシアの三種で、葉は年中緑色を保ち、樹冠いっぱいに黄色球状花をつけるので珍重される。

生育地によって開花時期や生長の程度は一様でなく、瀬戸内海沿岸地帯での開花は、モリシマは2月と5~7月上旬の二回、ハナアカシアは3月上、中旬、フサアカシアは5月下旬というが、名古屋ではモリシマが3月下旬から4月中旬、ハナアカシアは3月上、中旬に咲く。

生育のためには年平均10~15℃を必要とし、最低気温がたびたび5℃を割るようなところでは、栽培が困難といわれているが、神奈川、静岡あたりまでは越冬する。

この木はほかの庭木と違って、温度さえあれば生長を続け、寒いところでも冬芽を作らずに、霜がおりるころになると、そのままじっとしている。

肥料木で、空気中のチッソを固定して土地を肥やすので、どんなやせ地でもよく育ち、乾燥にも強いが、粘質土や湿地には向かない。

大橋直久(マナー講師)

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