2015年6月アーカイブ

最後の別れ

蓋が完全にしまったら、棺を遺族、近親者、親しい人びとの手で霊枢車にのせますが、足が車の進行方向へ向くようにします。

喪主または葬儀委員長が、参列者にあいさつをしたあと、霊枢車に続いて、遺族や随行者を乗せた乗用車、マイクロバスなどの葬列が、火葬場へと向かいます。

棺が火葬場に到着し、かまどの前に安置されたあと、僧侶の読経と随行者の焼香が行われます。

これを、おさめの式といいます。

次に、窓付きの棺ならば窓をあけて、最後の別れをし、棺をかまどの中へ入れて、点火されます。

火葬の時間は1~2時間かかるので、その間遺族、随行者は休憩所に入って待ちます。

休憩所では一同に茶菓の接待、あるいはお清めといってお酒を出したり、食事どきならば食事の接待をします。

大橋直久(マナー講師)
病気見舞いのタブーとされるのは、シクラメン、シネラリヤなど、シ(死)の字のつくもの、はすの花は弔事の花として、椿の花は首が落ちる花としてきらわれます。

また病人の神経を高ぶらせるような、香りの強いもの、真赤な花は避けた方がよく、淡色のものが無難ということになります。

大体において、淡色のものには明るい、新鮮というイメージがあるので、病気見舞いに限らず、お祝いのときにも適当です。

濃色はどちらかというと暗い、不安、非哀などのイメージを持つので、特にその花を好きな人へのプレゼント以外は、一般向きではありません。

口ほどにものをいうという、花ことばのいくつかを、あげてみましょう。

カトレア...ほんとうの魅力。

わすれなぐさ...私を忘れないで。

コスモス...純潔、愛情。

四つ葉のクローバー...幸福。

シクラメン...嫉妬。

すいせん...神秘。

紅・白のばら...和合。

マーガレット...秘密。

赤紫のライラック...私はあなたのもの。

大橋直久(マナー講師)

受け取りを拒否していい贈り物

贈り物は、原則として贈り主がわかっていて、贈られる意図が明瞭で、内容が判っているものに限り、受け取るようにします。

贈り物のなかには、ときとして理由のわからないものがあり、はなはだしい場合は贈り主の名さえわからないものがあります。

こうしたあいまいな贈り物や、贈られることによってそれが不正につながることが明らかな場合には、受け取りを拒否していいのです。

贈り物が届けられたときには、これらの点を確認して、あやしげなものはことわりをいって持ち帰って貰います。

郵送の場合でも同様に、配達人にその旨を話し、返送して貰うことにします。

異性からのとつぜんの贈り物を、不用意に受けとると、あとで悶着やいいがかりのたねとなることがありますし、汚職や贈収賄につながることもあり、ひどい場合には、以前警視総監宅に届けられた贈り物のように、爆発物、危険物が入っていることすらあります。

こうしたおとし穴にかからないように、くれぐれも用心をすることです。

大橋直久(マナー講師)
現金や商品券は、何にでも自分の欲しいものにかえられるというので、貰った方ではまことに重宝で、本当は贈り物としてはもっとも気が利いているものなのです。

また贈り主としても、品選びの必要もなく、手数もかからない、便利なものです。

ただそれだけに、好きなものを買って下さいと相手に渡すこと、手数を省くことの簡便さが、心をつくした贈り物ではないと思われる向きもあるので、目上の人に対して贈るのは遠慮した方がいいのです。

ただし、弔事のときとか、火事見舞いのような非常の場合には、目上の人へ向けて現金を包んで差し上げても少しも失礼ではありません。

現金を贈るときは、新らしい紙幣で贈ります。

郵送するときでも、じかに封筒に入れないで、のし袋に入れて記名してから現金書留などにします。

デパートなどの商品券は、相手が使いやすいように相手の住居から近いところ、交通の便のいいところにあるデパートのものを贈るようにします。

大橋直久(マナー講師)

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