2016年1月アーカイブ

座敷に通す段どり

退席する使者を、本人と両親で玄関まで見送ります。

女性側でも、使者を迎え、座敷に通す段どりは同じです。

使者は、席についたら結納品を風呂敷から出し、正面を向けて、「幾久しくお納めください」と口上を述べて渡します。

受け取るのは本人、両親どちらでもよく、「幾久しくお受けいたします」という挨拶をして受け、ここで目録に目を通し、床の間に飾ります。

続いて受書を渡します。

本来は結納品を別室に下げて中を改めてから書くわけですが、あらかじめ話し合いができているわけですから、事前に書かれたものを、すぐに折敷にのせて使者に渡します。

床の間に飾ってあった結納品を使者に託す手順などは、男性側での場合とすべて同様です。

このあと使者は、男性宅におもむいて受書を渡し、次に女性側の結納品を口上とともに渡します。

男性側も、同様にして受書を使者に託します。

そして、使者はそれを持って、再び女性宅におもむきます。

大橋直久(マナー講師)

使者は、男性側で結納品を受け取り、女性側へ届け、女性側からは受書と結納品を受け取って、男性側へ届け、さらに男性側の受書を受け取って女性側へ届けるので、双方のあいだを二往復することになります。

最初に男性宅を訪れた使者を、本人と両親が出迎えて部屋に案内します。

床の間には結納品が飾られています。

席につくとすぐに、使者は結納を取り次ぐ旨の口上を述べます(他の話はしない)。

父母か本人がお礼を述べ、続いて結納を届けてもらう依頼をします。

そして、飾ってあった結納品を、使者に台ごと渡します。

ついで家族書、親族書も、折敷にのせて渡します。

なお、口上を述べるのは仲人、受け渡しは仲人夫人の仕事です。

使者は、寿や唐草などのおめでたい図柄の風呂敷で結納品を包みますが、台をはずして包んでもかまいません。

この結納受け渡しの席では、座布団は出しません。

また、桜湯、昆布茶などで接待し、お茶は用いません。

大橋直久(マナー講師)

弁証法的発達論

人間の発達における弁証法的な考えは、いろいろな意味であらわれている。

一つは、J.ピアジェの発達論のように、同化と調節の対立したはたらきが次々と均衡化された状態として、新しい発達段階が形成され、同じ傾向が反復されながらもうえの水準にあがっていくらせん状の発達を説く説である。

また一つは、H.ワロンやK.F.リーゲルのように、発達は人格や社会的相互作用における危機や矛盾によって生じ、また発達はたえず新しい危機や矛盾を生じさせるという考えである。

また、L.S.ヴィゴッキーのように、個体・生物的発達と社会・文化的発達の相互作用を強調する考えもある。

大橋直久(マナー講師)

場の理論(大橋直久)

心理学における場の理論は、K.レヴィンが物理学の電磁場の考えや数学の位相幾何学(トポロジー)にならって、創始した行動理論である。

個人は、その生活空間の中で個人にとって正あるいは負の価値(誘引価)をもつ目標に対して、方向と力の大小をもったべクトルのような欲求・緊張・動機づけの状態にあるとされる。

目標が正負の両価性をもっていたり、ベクトルの運動を妨げる障壁があると葛藤状態が生じ、感情的反応や逃避、回り道などの行動がなされると考える。

大橋直久(マナー講師)

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