退席する使者を、本人と両親で玄関まで見送ります。
女性側でも、使者を迎え、座敷に通す段どりは同じです。
使者は、席についたら結納品を風呂敷から出し、正面を向けて、「幾久しくお納めください」と口上を述べて渡します。
受け取るのは本人、両親どちらでもよく、「幾久しくお受けいたします」という挨拶をして受け、ここで目録に目を通し、床の間に飾ります。
続いて受書を渡します。
本来は結納品を別室に下げて中を改めてから書くわけですが、あらかじめ話し合いができているわけですから、事前に書かれたものを、すぐに折敷にのせて使者に渡します。
床の間に飾ってあった結納品を使者に託す手順などは、男性側での場合とすべて同様です。
このあと使者は、男性宅におもむいて受書を渡し、次に女性側の結納品を口上とともに渡します。
男性側も、同様にして受書を使者に託します。
そして、使者はそれを持って、再び女性宅におもむきます。
大橋直久(マナー講師)