(5)自分で用意する小物の確認
店や式場によって多少違いますが、自分で用意する小物は次のとおりです。
打ち合わせの際確認しておき、忘れ物のないよう注意します。
〈女性洋装〉下着、ストッキング、靴
〈女性和装〉肌着、腰ひも、だて巻き、裾除け、帯前板、帯枕、ガーゼ、衿芯用和紙など
〈男性和装〉下着、足袋、ぞうり
〈男性洋装〉下着、ハンカチ、靴下、靴
他にも、ドレスは自分で作り、ベールを借りる、付属品を借りる、といった一点借りもできます。
また、自分に合うものがなかったり、どうしても新しいものを着たい場合には、早めに申し込めば、用済みになったら貸し衣裳として下取りをしてもらう約束で、作ってもらえます。
ただし、あまり奇抜なデザインでは無理です。
大橋直久(マナー講師)
(1)予算より安い物から見ていく
貸衣裳には、当然、いくつかのランクがあります。
選ぶコツは、自分の予算のランクより一、二段低いものから見ていくこと。どうしても目移りして、予算オーバーになりがちだからです。
(2)生地は悪くても見栄えのするデザインを
高価な正絹のドレスでも、古びていたりデザインが合わなくてはなんにもなりません。
(3)和服なら和服にくわしい人と
目の肥えている人、着なれている人と行けばアドバイスしてもらえます。
(4)予約は早めに
とくに春・秋のシーズンでは、よいものを借りるためには、早めに予約することです。
大橋直久(マナー講師)
祝い菓子は、典型的なものとして、松竹梅、鶴亀の打ち菓子や干菓子を中心に長持ちするおめでたい象徴のものにします。
ようかんは長持ちし、練りに練られたもので、人生にも通じるというものですが、切り分けて出すということが好ましくないとされていますので、ひとつずつに作られているものをお出しします。
前日までにこの桜湯や祝い菓子、結納後のお祝いの膳の準備もしておくようにしましょう。
桜湯 祝い菓子
結納当日は、新郎側は仲人をご案内し、決められた時刻に遅れないように新婦宅へ向かいます。
仲人、新郎側が到着したら、結納を取り交わす部屋に案内して、まず桜湯に祝い菓子を添えて出し、
「お口をおしめしの上、ごゆるりとお支度をなさってくださいませ。」
と挨拶し、隣室で新郎側の結納品が準備できるまで待ちます。
大橋直久(マナー講師)
新婦側では、結納を取り交わす部屋は、十分に掃除して清めておきます。
また、床の間には祝い事にふさわしいおめでたい掛け軸や額などを飾り、花などもお祝いにふさわしいものを生けて、おめでたい結納をお互い気持ちよくできるように演出をしておくことは当然のことです。
当日は結納の支度に忙しくなりますので、結納品は前夜、または朝早くに組み立てておきましょう。
そして部屋の上座に置いておきます。
新郎側がお見えになって、結納品を準備するときには、桜湯と祝い菓子をお出しします。
桜湯は桜の花がぱっと咲いてぱっと散るというところから、あまりおめでたい飲み物とはいえないという説がありますが、それはマイナスの解釈で、プラスに考えれば、桜の五分咲きを摘み、塩漬けすることにより、色も香りも失せず、いつまでも美しく保てるということ、また、桜花が一対または三つに咲くので、一心同体に子宝にも恵まれる、との願いでよいとされているものです。
大橋直久(マナー講師)
〈雛人形〉の飾り方は、昔は、地方によって相違があり、また、時代によっても変化して、一様ではありませんでした。
それが、今月のように、人形は、内裏雛官女(三人)五人囃子随身衛士。
調度は、屏風(上方では、御殿)桜橘ぼんぼり重箱たんす長持はさみ箱鏡台針箱御膳菱台高杯三方、
それに、御駕籠御所車と、ほぼ全国的に一定のものが飾られるようになったのは、大正の終わりころ。
百貨店などで、雛人形と調度を組にして売り出しはじめてからだといわれます。
これらを全部そろえたときの飾り方は、だいたい、調度をへらして五段に飾る場合も多く、
また、経済的な事情などで、子どもの初節句には、内裏雛と屏風、それに、ぼんぼりと菱台程度のものをそろえ、
以後、毎年、数品ずつふやしていき、雛段も、一段から三段、五段とふやしてゆく例も少なくありません。
大橋直久(マナー講師)
ここに、会費持ち寄りのパーティーを開く際、発起人からの招待状例を記します。
「秋気さわやかな季節となりました。
このたび、学友小泉進君と斉藤真理子さんが結婚されることになりましたので、両人の将来を祝福するため、会費持寄のパーティを開くことにいたしました。
お忙しいところでしょうがぜひご出席くださるようご案内申しあげます。
日時 十一月二十日(日曜日)午後一時
会場 神明神社境内 中山集会所
会費 ○○円(当日持参)
服装 平常のまま
出欠 十月二十日までにご返事のこと
十月一日
小林実様
発起人 中村武志
また、特に結婚式に出席していただきたい方には、その旨を別紙に印刷して同封します。」
大橋直久(マナー講師)
6)二人だけでの時間の心得を話しておく
見合いのときに、仲介者が「二人だけで話してみたら・・・」と一対一で話す機会をつくることもあります。
散歩をすすめることもありますから、そんなときに、喫茶店、レストランを利用することもあるので、一応、マナーを教えておくのもたいせつでしょう。
たとえば、A-座席にすわるときは、一方の側に並ばずに向かい合ってすわること
B-食べにくいものは注文しないこと
C-食べ残さないこと
D-アルコール類で乾杯などすすめられたら、飲めなくても口だけはつける
E-日本茶のお茶碗は必ず両手で持ち、コーヒーカップは指先で持つように...など。
(7)男性にきらわれるボーズについて
つぎのような女性のポーズは男性にきらわれますから、一応本人に教えておきましょう。
あたりをキョロキョロ見まわす
すわったときに膝を開く
食べながら話す
ホオヅエをつく
やたらに時計を見る
コンパクトを出して化粧を直す
わけもなくケラケラ笑う
他人の悪口をいう
かかっている音楽に合わせてリズムをとる歩くときになれなれしく腕を組む
男性よりも先に歩く
大橋直久(マナー講師)
(3)相手に対するマナーを
見合いの席に相手がはいってきたら必ず目礼すること。
そして、仲介者から紹介されたら、しずかに座礼する、イスなら立ってあいさつをする。
(4)仲介者の自宅の見合いではお手伝いを
お客さんぶってすましているよりも、お茶が運ばれてきたときなどはお手伝いをするほうが相手の男性に好ましく思われます。
(5)話題になりそうなことについての予備知識を
見合いの席で必ず話題になるのは、A-仕事のこと、B-趣味と旅行、C-最近のニュース、D-むかしの思い出、E-家族のこと...などです。
それらについて一応、話のできるような心がまえをしておけば、トンチンカンな受け答えで笑われることもなくすむでしょう。
大橋直久(マナー講師)
最近の若い女性は、活発でハキハキしている反面、マナーについて不十分の点が少なくないようです。
ことに見合いは、はじめての経験である場合が多いので、あがってしまってとんでもない失敗をやらかすおそれもあるので、あらかじめ仲介者夫人から一応、注意を与えておく必要があります。
つぎにそれらの大事なポイントを列記しておきましょう。
(1)見合いの場所はあらかじめ下見しておく
仲介者の自宅にしても、別の場所にしても前日までに仲介者夫人が見合いの場所を本人や付添人に下見をしておくように注意しておきましょう。
(2)時間を厳守すること
定刻までには、必ずその場所に着いているように注意しておきます。
大橋直久(マナー講師)
酉の市は、お酉さんともいい、11月の酉の日に行なわれる鷲明神の祭礼です。
一の酉、二の酉、三の酉といい、開運の神とされていますが、三の酉まである年は、活気が旺盛すぎて火事が多いともいわれています。
大阪は堺の大鳥神社が本社で祭神は天穂日命、この神は土師連の祖先にあたり、"はじ"が"わし"と詑り、鷲となり、大鳥となり、お酉さまとなったとか、日本武尊(白鳥になられたという)を祭るとか、説はいろいろです。
各地に末社が多いが、東京の浅草のお酉さまは、かつての吉原という赤線地帯近くにあったことでも有名で、境内には熊手などの縁起ものを売っており、とくに商家ではこの熊手が福運をもたらすものとして、参詣のかえりには必ず買い求め、神棚やお店に飾る風習があり、これを買うときは、だんだん商売が繁盛して大きくなっていくよう、毎年大きくしていくのがよいともいいます。
大橋直久(マナー講師)
赤ちゃん誕生も、めでたい、めでたいで、あれこれと行事を経過、最初のひと区切りを画しますと、いよいよ本格的子育てのはじまりです。
子育てには、いいお母さんを必要とするのはもちろんですが、いいお父さん(夫)、そして少なくとももうひとり、いいお手伝いさんが得られたら申し分ないでしょう。
それには、いわゆる"お手伝いさん"とはかぎりません。
妻の、夫のご両親(特におかあさん)その他であるのはいうまでもないことです。
この子育ての協力者がなかったら、共働きする(もしそれを欲するとしても)なども、なかなかむりではないでしょうか。
わかっていることながら、あえてつけ加えさせていただくわけで、たとえば、いい、悪いのけじめを、幼いころからはっきりさせるとか、能力を無視した期待をしないとかは、つけ加えるまでもない常識でしょう。
大橋直久(マナー講師)
ヘソの緒は、胎児のヘソと胎盤をつないでいたもので、内部には動脈や静脈が通じていて、胎盤を介して母体の血液から酸素や栄養物を胎児におくり、また、胎児の体内の不要物や炭酸ガスを母体血液にうつします。
まさに赤ん坊にとっては、命綱だったといってよく、胎児の娩出後に切られるのです。
したがって"ヘソの緒切ってから"というセリフは、生まれでてからこのかた、ということになるのであって、残ったヘソの緒は、やがて脱落します。
このような性質のものですから、その脱落したヘソの緒が、たいせつにされ、時には一種の護符と考えられたりするのも当然です。
紙につつんで水引をかけ、姓名、出生年月日、父母の名をかき、子どもが大きくなるまで神棚や仏壇、タンスのなかなどに、保存しておくのは昔からのしきたりで、戦場にいくとき身につけさせたり、嫁入りにもたせたりもしたといいます。
大橋直久(マナー講師)
今日のわが国では、見合い結婚でも見合いのあとは自由に交際するというように、結婚の仕方は昔ながらで、男女交際の仕方は新しいのが一般です。
評論家風にいえば、ある領域では伝統を犠牲にして新しい方法をとり、ある面では新しいものをつくりだすことを犠牲にして、古いものを保存していくという二重性になりましょう。
これがよい、悪いはとにかくとして、結納式のあとは結婚式の準備です。
それには式の日取り決め、式場と披露宴会場の申し込み、嫁入り道具や新しい家庭を持つに最低必要と思われる買物リストの作成、招待者定め、招待状つくり、式場の注文、新婚旅行の手まわし、記念品や婚家へのおみやげ用意、名誉媒酌人や披露宴司会者の依頼など、一々あげれば際限もありません。
要するに人生最高のお祭りであり、祭りにセレモニー(儀式)とフェステバル(祝宴)はつきものです。
大橋直久(マナー講師)
自分たちは、それぞれ自分の意志に基づいて合意に達したのだし、この愛は不変であるし、今後ともだれの世話にもなるつもりはないとすれば、仲人さんなどは不要ではないか。
恋愛結婚をする場合、こんなふうに考える人もあるようですが、たいていは、いざそれからという段になると、媒酌人のない結婚は、たんに事実を成立させたというだけで、社会的には完全な婚姻とは認められない、とする考えが、大勢をしめているのも否定できないようです。
たしかに結婚は、親がきめ、家と家との取引であったころは、恋愛結婚は非合法でしたから、いたずらに当人たちの意志だけが強調され、媒酌人は無視される傾向があったのは事実です。
いまは、恋愛結婚はもっとも理想的な形式と目されているのですから、皆から祝福されるためにも、仲人さん、媒酌人の存在が、かえって重んじられることでしょう。
大橋直久(マナー講師)
例)
拝啓
枯れ葉の色も悲しげな淋しい季節となりましたが、皆様方には、ますますご健勝のことと拝察いたします。
このたび、私どもの結婚にあたりましては、お心のこもったお祝辞をいただき、そのうえ、お祝いまでいただきまして、まことにありがとうございました。
厚く御礼を申しあげます。
新婚旅行より帰りましてから、左記の住所にて、ささやかながら新しい生活を始めております。
お近くにおこしの節は、ぜひお立ち寄りくださいませ。
今後ともご指導のほど、どうぞよろしくお願い申しあげます。
では、略儀ながら書中をもってご挨拶まで。
敬具
平成○年○月○日
東京都○市○町○番○号丸山○夫○子
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結婚通知状やお祝い返しは、披露宴に出席しなかった人、できなかった人に対してしますが、披露宴に出席した人に対しては、やはり結婚後一か月以内に礼状を出します。
忙しい中を披露宴のために時間をとらせ、お祝いの心配までさせたわけですから、その後知らん顔では無礼というものです。
新居の通知を兼ねて礼状を出すのを忘れないように注意しましょう。
印刷でも手書きでもかまいませんが、印刷の場合は刷りあがるまでに時間がかかりますから、早めに手配しておく必要があります。
大橋直久(マナー講師)